無料(オープンソース)の Windows 用スクリーンリーダー NVDA (NonVisual Desktop Access) の 日本における開発コミュニティである NVDA 日本語チームは、 2020年2月11日に NVDA 2019.3.1jp をリリースしました。
インストーラーのダウンロードはこちらからどうぞ:
GitHub リリースも利用できます。
Windows 10, 8.1, 8, 7(SP1) の32ビット版および 64ビット版に対応しています。 Windows 8 以降ではタッチ操作が利用できます。 NVDA 日本語版のライセンスは GPL v2 です。
NVDA は多くのアプリに対応し、 インストール不要で利用できるポータブル版、 アドオンによる機能拡張など、さまざまな特長を備えています。
NVDA 日本語チームがリリースする NVDA 日本語版は、 オーストラリアの非営利法人 NV Access がリリースする NVDA 本家版に 日本語の音声エンジンと点訳エンジンを追加するなど、 日本語 Windows 環境のための改良を行っています。
2019.3.1の変更点
NVDA 2019.3.1 の概要は以下の通りです。
- Python 2からPython 3への移行や、NVDAの音声エンジン制御の大幅な改良など、多くの内部的な変更が行われました。
- 旧式のNVDAアドオンとは互換性がなくなりました。
- その他のハイライトは、64ビット Java VM への対応、スクリーンカーテンおよびフォーカスハイライト機能、点字ディスプレイ対応の追加、点字ビューアー、および多くのバグ修正です。
- 日本語の翻訳において、用語の見直しを行いました。「キャレット」から「テキストカーソル」、「フリック」から「スワイプ」など、最近の Windows で使われている用語に合わせる変更を行いました。
2019.3.1jpの変更点
- 本家版に点字ビューアーが追加されましたが、従来のNVDA日本語版の点字ビューアーは「日本語点字ビューアー」として残しました。本家版の点字ビューアーは日本語点字にも対応しています。「日本語点字ビューアー」は従来通り、音声出力に対応したテキストを表示し、日本語の分かち書きを表示できます。
- 日本語に関する「すべて読み上げ」の動作は NVDA 本家版と同じになりました。NVDA 日本語版 2016.3jp で行った改善(「すべて読み上げ」で改行をまたぐ単語を適切に読み上げない)は、2019.3.1jp では対応を見送ることにしました。この課題は新しいチケット(249)で扱います。ご了承ください。
- JTalk 音声エンジンの「自動言語切換」対応を無効化しました。理由は特定の環境で NVDA がクラッシュする不具合を回避するためです。この課題は新しいチケット(250)で扱います。ご了承ください。